12.誰が為に..


前回は学術的な切り口からと思って画像まで用意して「クリティカルアングル(※臨界角度)」の話をしようと思っていたのに「似合う臨界点」の話にすり替わってしまいました。で、クリティカルアングルとは宝石学を学んだ人ならご存じとは思うのですが、光の入射角と反射角の事で、宝石には各々固有のクリティカルアングルが有り、その角度の範囲以上でパビリオンの角度を研磨すると入って来た光が突き抜けずにクラウンに戻って来ると言う事です。

で、光が無ければ宝石と石ころの区別なんて付かない訳で、光とか光源(※ライトソース)もジュエリーを司る大きな要因の一つだと言える訳ですが、今回の話は「光」ともまったく関係有りません(オ...オーイ!)。いやね、ジュエリーデザイナーやジュエリーデザインの話をするには「まずは外堀から...」なんて思ってもいるのですが、その外堀があまりにも広大でどうにも成らないちゅーのが現状なんです(※何処で逃げ出すか思案中。。)。

そして話を本題に戻しますと日本の女性の多くが(※多分過半数以上)支持する「海外有名ブランド(※ベタな呼び方だ…)」のジュエリーなどのブランド物ですが、これらはいったい誰を対象にデザインされた物でしょうか?例えばフランスのブランドなら当然フランス女性となりイタリーならイタリー女性と成ると思うのですが、なおかつフランス美人とかイタリー美人なんてのを頭に思い描いてデザイナーがデザインしているのかも?しれませんよね。

もちろん、この手の話は例によって僕に刺客が放たれる恐れの有る話で、あまり立ち入りたく無い話しでも有るのですが、例えばですよ世の中にはスーパーモデルなんてのがいますよね?そのスーパーモデルの間で10年位前に小さなダイヤで形取ったイニシャル(※やっぱり!)一つのペントップが流行った時期が有りまして、なんでも「これは彼氏に貰ったの(※モデル談)」的なアレで、普段ゴージャスなジュエリーとかドレスを纏っているスーパーモデルが身に付けるから更に可愛さが引き立っていたと言う訳です。

余談ながら、このスーパーモデルとかモデルと言う人種ほどやっかいな生き物はいなくて、彼彼女らの特徴として「何を身に付けても似合う体質」と言う遺伝子情報を持っておりまして「これはーちょっと。。」なんて思える奇抜なデザインでもモデルが身に付けると「それっぽく見えるから恐ろしい」と成る訳です。で、たまに店に「あのダイヤで作ったイニシャルの・・・」などと言うお客さんが来ましてですね「あーあのスーパーモデルの」「そうそれそれ!」「申し訳ありませんオーダーなら作れますが現物は有りません」などと応対した覚えも有りまして、お客さんが立ち去った後に「アレはスーパーモデルだから…」と呟いた記憶も。。。(わーごめんなさい!(涙目))



そして、話をモデルの話に戻しますと確かに海外の有名ブランドの作り出す衣服なりバッグや小物やジュエリーは、とってもお洒落だし婦女子の心をくすぐるラインナップだと僕も思いますし、僕自身も好きなのですが、誰に似合う様にデザインされて作られているかと言うと「やはり欧米の婦女子」をモデル(※対象)にしているのでは?なんて思える訳です。しかも海外に出て活躍する日本人服飾デザイナー達もパリコレとかを見ている限りでは、やはり欧米の女性を対象にデザインしているとしか思えない訳で、別に欧米の女性を対象にデザインしたモノが東洋の女性に似合わないとは思いませんが「東洋の女性を対象として似合う様にデザイン」すると言う考え方も有りかと思います。

しかし、基本的に「東洋の女性」と言っても対象は多岐に渡りテーマとしても大きすぎる気もするのですが、東洋的和の心を持ってすれば、まあなんとか成るでしょう(※何とも成らないと思うし、根拠の無い自信では?)。さらに結論から先に言ってしまうと「我々東洋人は着飾らないのが一番!」なんて恐ろしい観念にも突き当たる訳デスが、日本古来からのテイストとして「わび・さび」以外にも「はで・いき」と言うコンセプトも存在し、歌舞伎モノとか、お坊さんの袈裟とか金の鯱(※これは違うか…)みたく「ど派手」なテイストも「東洋的」とも言えますので、ジュエリーと言うジャンルでも様々な提案が可能だと思う次第です。

もちろん、日本にはすでに「和テイストなジュエリー」を提供しているブランドも有りますし、東洋的な題材を取り入れたアクセサリーも目にする事が多いのですが、僕的にはジャパネスクはジュエリーとしては亜種とも思えるので「欧米から伝わった来たジュエリーと言う土俵の中で東洋人を対象にデザインする」と言う事を行う為には「何らかの方法にて、まずは欧米のジュエリー(※ジュエリーデザインを含む)と言うモノを深く学び一端それを自分の中に取り入れてからデザインの対象を東洋の女性に設定して、デザインし最終的にジュエリーとして提供出来る東洋人デザイナー」が必要と成るのかもしれません。

またこの辺りの事情を論理的に解析すると「まずは身体的な差異(※例えば平均的リングサイズとか首周りのサイズなど)」を考慮に入れる必要も有り、肌の色とのコントラストや目の色との対比なんてモノもデザインに影響を与える要素で有り、ジュエリーやアクセサリーを身に付けて出かける場所や場合(※自分で買うかプレゼントされるか?)なんてモノも欧米のそれとは大きな違いが有るとも言えますし、アジア人に似合う宝石(※やさしいグリーン系、レッド、ピンク等々)のチョイスも大事ですし、東洋人ジュエリーデザイナーとして、とってもやりがいの有る仕事に成ると思えるのですが、有る意味誰も成し遂げなかったジャンルだけに、かなりテクニカルなチャレンジに成ると思います。


0.デザイン の 1.プロローグ 2.貴金属+宝石=? 3.に成る前に..
4.に必要な資質.. 5.何を考えて.. 6.の道のり.. 7.との出会い..
8.販売の魔力 9.環境の変化 10.状況に応じて 11.似合う臨界..
12.誰が為に.. 13.考える時.. 14.の引き出し.. 15.エピローグ

…advertisement…

エンジェルリングのメイントップページへ。
神戸市に有る彫金教室の案内サイト。講師作品集有り。 ジュエリーデザイン。サンプル作成。ジュエリーの制作/製造。
Now Printing
彫金工具/材料の販売サイト。工具インプレッション有り。 貴金属で制作したカスタム・チョークケースの展示サイト。  

Copyright (C) angelring.net all right reserved.