7.との出会い..


↑の画像は修理で回って来たTiffanyのリングですが、中の刻印を見るとイタリー製で真ん中の三つのダイヤモンドの彫留めの仕上がり具合が日本の彫留めとは少し違って、ぱっと見ると彫留めの爪(※英語圏ではビーズとも言う)がメレーダイヤを持ち上げる様にして留まっています(※画像では分かりにくいですが)。で、何が言いたいのかと言うと彫留め一つを取っても日本式のモノとヨーロッパやアメリカのモノでは使うタガネも彫る手順も考え方も違い、日本で仕事をされている彫りの職人さんの中にも欧米のテクニックをマスターされた方もおられますが、デザイナー的な見知から行くと彫留めの留め方のチョイスや指示なんて事も国内で出来うる状況に成れば良いな、なんて思います。

さて、もう完全に当初のコンテンツの予定から脱線しまくっている様にも見える「デザイン の」ですが(笑)基本的にこのコンテンツでは「デザインの起こし方」や「デザイン画の描き方」を教えるのでは無く「いかにしてデザイナーがアイディアを導くのか?」をこれまた教えるのでは無く「様々な角度から様々に事象を考察する事により、このコンテンツを読んだり見た人が独自に自分の方法(※やり方)を見つけるきっかけに成れば」なんて思っている次第です。

そして例えばですよ。こんな書き方をすると語弊が有るのを承知で書きますが、現時点でも世界のあちらこちらで戦火が上がり、戦争と言う名の政治的な行為の犠牲に成る方が大勢おられ、また世界のあちらこちらでは飢餓や貧困や圧制に喘ぐ人達も大勢おられますが、デザインも含めて人が何かを生み出すと言う行為の名の元では、それらの事も「別にどうでも良い事」で有り、もっと極論を言ってしまえば「例えそれが社会の枠組み(※ルール)に反する」と分かっていても「そうする事が自分がより良いモノを生み出す為だと信じる事が出来るのなら」躊躇わずにそうするべきだと言う事も真理の一端で有ると僕は思います。

しかし、デザインする人間には人よりも敏感な感受性と言うモノを要求され↑に書いた様な事柄を完全に自分の心からシャットアウトする事は不可能で有り、日々繰り返される不幸な出来事に心を痛める位の感性も必要だと思えますし、人間と言う生き物はそれほど器用な生き物でも無く「ここからココまでは取り入れて、ここからココまでは無かった事に」なんて事は出来たとしても一時的な事で、あまり自分の精神的な部分を自らコントロールしようとすると精神が一時的に崩壊し日常生活に支障を来す恐れも有ると思います。

とまあ要するにデザインする人間は自分の中の感受性と言うアンテナに引っかかったモノを清濁併せ飲み、一端自分の中に取り込んだ様々な事象を下手に自分で料理(※コントロール)せずにまた自分の中から外に向けて吐き出す(※デザインする)と言う行為に定期的機械的に置き換えないと色々と不味い事に成ると僕は思います(※思うと言うか体験しました(よよよ))。



さて、その他のデザイナーの話はどうなったのか?との声も聞こえて来そうな勢いですが、僕が初めてデザイナーらしきジュエリーデザイナーと出会ったのは当然GIAと言う事に成りますが、学校の講師兼デザイナーと言う肩書きの人達で有り、アメリカで活動する人達だったので、これらを省きますと独立して1年目位の事でした。

当然個人情報に値する様な事は書けませんが、その人は女性ですらりとしたべっぴんさんで(※まさかココ読んでないだろうな…)東京の某専門学校にてジュエリーデザインを学び関西にて活動をされている人でした。で、色々とその時に話をしたのですが、学校を卒業してからは関西の真珠系のメーカーに就職してデザイン系の仕事(※製品を企画したり発注するなどの仕事かな?)に就いた後に独立して、とある巨大組織(※と言えばアレしかないわな)のコンペを経て契約デザイナーに成ったそうです。

で、その巨大組織との契約内容を聞くと「一年契約の契約金が¥120万円」だったそうです。で「へー流石に○○○○だね〜え」なんて僕が言うと「だけども1デザインで1〜2万円との契約で一年間に貰ったデザイン料が¥12万円でした。。。」なんて聞いてちょっとずっこけました。まあ別の見方をすると「ほとんど仕事らしい仕事をせずに¥120万円も貰えたのだから美味しい話では?」なんて思えますが、実際問題として一人の独立した社会人が年収¥132万円ではかなり苦しい状況だとは思います。

つまりこの辺りがジュエリーデザイナーと言う職種の難しい所で、別にその人のデザイン能力に大きな問題が有ったとは僕は思いませんが、その人がデザインしたモノが売れない(※ヒットしない)と成ると使う側にも使う理由が見いだせ無いし、次の仕事も来ないなんて結果に陥り安い側面が有ると言う事ですね(※恐らく…)。で当然生活が苦しく成ったその人は独自で顧客を開拓して「デザインから販売までを一貫して行う事により収入を確保する」と言う作戦に出たみたいで、これはこれで別の才覚を必要とする事ですが「デザインを続ける為に活動をするのか?収入を確保する為にデザインと言うツールを使って販売をするのか?」の間にはジュエリーデザイナーの有りようとしては大きな隔たりが有るのでは?と僕は思います(※難しい問題ですが…)。

とまあ平たく言ってしまえば「デザイン画を書く事だけで生活出来るジュエリーデザイナーは国内に存在しない」なんて事実と突き当たる訳で、もちろん会社や組織に属するデザイナーと呼ばれる人達の中には、そんな人もいるのかも知れませんが会社や組織に所属する以上は、それ以外の仕事もやらされるケースが多いと聞きますし(※展示会の手伝いとか雑用や事務的な仕事)サラリーマン的な報酬だとデザインに対する報酬とは言えないのかもしれません。また海外で活動する日本人ジュエリーデザイナーでデザインのみで飯の食える人もいるとの事ですが、それらのケースはレアーで有り、現実的には国内でジュエリーデザインだけでやって行けている人は極々少数だと思われます。

しかし、ジュエリーデザイナーが販売を手がけて悪いなどと言う法も無く現実に僕などは「ジュエリーデザインは商談や制作を円滑に行う為のツールで有る」と合理的に考えておりますし、考え方や、やり方は人それぞれだと言えますが、ここでは世間一般に言う所の「ジュエリーデザイナー」と現存するそれとの間には多少の隔たりが有る事を理解していただけるとよろしいかと。。


0.デザイン の 1.プロローグ 2.貴金属+宝石=? 3.に成る前に..
4.に必要な資質.. 5.何を考えて.. 6.の道のり.. 7.との出会い..
8.販売の魔力 9.環境の変化 10.状況に応じて 11.似合う臨界..
12.誰が為に.. 13.考える時.. 14.の引き出し.. 15.エピローグ

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